先日、ザクロの実が熟したことを記事でご紹介しました。その時は実の数が少なかったため、今年は鑑賞で楽しむつもりでいました。
しかし、その後せっかくなので少しだけジュースにして味わってみようと思い、収穫したザクロを使って手作りジュースを作りました。

収穫かごの三分の一ほどの量のザクロの実を使い、中にある小さな赤い粒(果肉)を一粒ずつ丁寧に取り出していきます。
この作業は少し根気がいりますが、きれいに取り出せると宝石のように輝いてとてもきれいです。

取り出した果肉はボールに水を入れて軽く洗い、外側の殻のかけらなどを取り除きます。
この外側の殻には少量ながら「有毒成分(ペレットリンなどのアルカロイド類)」が含まれており、大量に摂取すると下痢や嘔吐などを引き起こす可能性があるとされています。そのため、果肉だけをしっかり分離させ、殻の部分が混ざらないようにすることが大切です。


きれいになった果肉をミキサーにかけ、ザルでこして果汁を取り出します。
その後、果汁を鍋に移して軽く煮沸し、消毒したペットボトルに注ぎます。自然に冷めたら冷蔵庫で冷やして完成です。


去年は2リットルのペットボトル2本分も作ることができましたが、今年はわずか300ミリリットルほど。それでも、果汁100%のザクロジュースは栄養価が高く、抗酸化作用のあるポリフェノールやビタミンCなどが豊富に含まれています。手間ひまかけて作った分、一口ごとに自然の恵みをじっくりと味わいたいと思います。

🍷 ザクロの栄養効果について
ザクロは「女性の果実」とも呼ばれ、古くから健康や美容に良いとされてきました。
主な栄養成分とその働きは次の通りです。
-
ポリフェノール(アントシアニン、エラグ酸など)
強い抗酸化作用があり、体内の活性酸素を除去して老化防止や生活習慣病の予防に役立ちます。
赤い果肉の鮮やかな色は、このポリフェノールによるものです。 -
エストロゲン様作用をもつ植物性成分
ザクロの種子や果汁には、女性ホルモン「エストロゲン」に似た作用をもつ成分が微量に含まれています。
更年期症状の緩和や肌のうるおい維持などに良い影響を与えると考えられています。
このように、ザクロは美容や健康を支える栄養素を多く含んだ果実です。市販のジュースでは加糖されていることもありますが、自家製なら果汁100%の自然な甘酸っぱさをそのまま楽しめます。
手間はかかりますが、自分で収穫した果実を使ってジュースを作ると、格別のおいしさがあります。今年のザクロは量こそ少なかったものの、実りのありがたさを改めて感じる時間となりました。