FarmerZen’s blog

田舎暮らし、農業奮闘中!

里芋の収穫とずいきづくり — 手間をかけて楽しむ秋の保存食 —

 今年も里芋の収穫を迎えました。栽培したのは「大野芋」「絹ひかり」です。どちらも“かしら芋”はやや小ぶりでしたが、そのぶん“小芋”がたくさんついており、手ごたえのある収穫となりました。煮物にすると、とろりとした口あたりが最高です。

芋の茎を干して保存食に

 今年は久しぶりに、里芋の茎(ずいき)も干してみました。ずいきは、表の皮を剝いてから天日に干しますが、そのままだと皮が剝きにくいので、いったん沸騰したお湯にさっと通すのがコツです。湯通しすることで皮がするっと剝けるうえ、皮を剝いても鮮やかな緑色のままなのが不思議です。

 天日でしっかり干すと、やがて薄茶色に変わり、長期保存が可能な食材になります。冬の間、味噌汁や煮物に少し加えるだけで、やさしい香りと歯ざわりを楽しむことができます。

そのまま皮を剝いたもの(左)   湯通ししてから剝いたもの(右)

灰汁抜きは忘れずに

 ただし、里芋の茎には「シュウ酸」が多く含まれており、そのまま食べると舌やのどに刺激を感じることがあります。調理の際は必ず茹でこぼしをして灰汁抜きをすることが大切です。

 市販のずいきにも、「灰汁抜き済み」と「未処理」のものがあります。以前、灰汁抜きしていないものをそのまま調理したところ、のどが痛くなったことがありました。それ以来、しっかりと下処理をしてから使うようにしています。

まとめ

 里芋は芋だけでなく、茎まで無駄なく使えるありがたい作物です。手をかけて干したずいきは、冬場の食卓に季節の香りを運んでくれます。

軒下に揺れる秋の風景 ~干し柿づくり

 今年も干し柿作りの季節がやってきました。我が家では毎年「蜂屋(はちや)柿」「西条(さいじょう)柿」を使って干し柿を作ります。どちらも渋柿ですが、寒風にさらしてゆっくりと乾かすことで甘みが凝縮し、格別の味わいになります。

🍂使用する柿と特徴

  • 蜂屋柿(はちやがき) … 縦長で大ぶりな柿。干しても縮みにくく、食べ応えのある仕上がり。

  • 西条柿(さいじょうがき) … やや小ぶりで柔らかく、上品な甘さが特徴。とろりとした食感になる。

🌞干し柿づくりの工程

① 枝の処理(T字型に整える)

 収穫時には、柿のへたについている軸枝をT字型になるように枝を残して切ります。
このT字部分が吊るす際の支えになるため、とても大切な工程です。枝の付き方によってはT字にできないものもあるので、その柿は収穫せず木に残します。

② へた周りと全体の皮むき

 T字型に処理した柿は、まずへたの周囲の皮を包丁で丁寧にむきます。その後、柿全体の皮を剥いていきます。
 今年は作業効率を上げるために柿の皮むき機を導入しました。皮むき機のドリル部分の先端には3本の針がついていて、そこに柿を刺して固定します。スイッチを入れると柿が回転し、ピーラーを当てて皮を剥く仕組みです。慣れてくると驚くほどスムーズに作業が進み、見た目もきれいに仕上がりました。

③ 吊るす準備(縄に柿を固定)

 皮を剥いた柿は、干し柿用のロープの縄目にT字の枝を通して固定します。柿の大きさにもよりますが、1本の柿縄に8〜10個の柿を括りつけるのが目安です。

④ 熱湯消毒

 皮を剥いた直後の柿をそのまま干してしまうと、カビが生えることがあります。そこで、干す前に沸騰したお湯に10秒ほど浸して表面の雑菌を殺します。このひと手間で、きれいに乾燥して甘みの乗った干し柿になります。

⑤ 軒下で自然乾燥

 湯通しした柿は、水気をきってから日当たりと風通しのよい軒先に吊るします。日中の太陽と夜の冷気を受けながら、少しずつ水分が抜け、しわが寄っていくのを見るのが秋の楽しみです。柿を収穫してから干すまでの作業は、おおよそ1週間ほど繰り返し行います。

☀️秋の風景とともに

 こうして吊るされた柿が風に揺れる光景は、まさに秋の風物詩。毎日少しずつ変化していく柿の色や形を眺めながら、冬の訪れを感じます。
 手間をかけて育て、丁寧に干し上げた柿が、やがて甘く熟していくのが今から楽しみです。

🌱玉ねぎ苗の定植 — 初めての玉ねぎ栽培に挑戦!

 この秋、初めて玉ねぎの栽培に挑戦しました。植えたのは中生の「アトン」と晩生の「ケルたま」「もみじ3号」、そして中晩生の「ネオアース」です。
 最初に「アトン」「ケルたま」「もみじ3号」をそれぞれ40本ずつ定植し、その後にネオアースを250本植え付けました。
 ずらりと並ぶ苗を眺めながら、「うまく育ってくれるかな」と不安と期待が入り混じった気持ちです。

🧅定植した品種と特徴

品種名 収穫時期の目安 特徴 貯蔵性 備考
アトン(中生) 5月下旬〜6月上旬 病気に強く、形がそろいやすい。やや早めに収穫できる。 中程度 サラダや炒め物に向く。
ケルたま(晩生) 6月中旬〜下旬 肉厚で甘みが強く、加熱するととろけるような食感。 とても良い 加熱料理におすすめ。
もみじ3号(晩生) 6月下旬〜7月上旬 昔から人気の定番品種。育てやすく、味も安定。 良い 保存性と風味のバランスが良い。
ネオアース(中晩生) 6月上旬〜中旬 全国で人気の長期貯蔵型。病気に強く育てやすい。 非常に良い 長期間保存がきく万能タイプ。

🐛ネキリムシの被害と対策

 定植後、数本の苗が途中で切られて倒れてしまう被害がありました。どうやら「ネキリムシ(ヨトウムシ)」の仕業のようです。すぐにネキリムシ駆除剤を土壌の表面に散布したところ、その後の被害は止まりました。今のところ順調に根付いているようで、少し安心しています。

🍳家庭での玉ねぎ消費と期待

 我が家では普段から玉ねぎをよく使います。味噌汁、カレー、ハンバーグのソースなど、どんな料理にも欠かせません。市販の玉ねぎを買うたびに「自分で育てられたら」と思っていたので、今回の挑戦は念願でもあります。
 無事に収穫を迎えられ、自家製の玉ねぎで料理ができることを祈っています。

 

熊の出没が相次ぐ中で──農作業中の熊対策を考える

 近年、全国的に熊の出没が増えており、住宅地においてもその影響が深刻になってきました。私の住む地域でも、近所で熊の目撃情報が相次いでおり、農作業をしていてもどこか落ち着かない気持ちになります。山間部だけでなく、集落のすぐそばまで降りてくることもあるようで、まさに「身近な脅威」となっています。

電柵による害獣対策と熊への効果

 畑には、イノシシやハクビシン、シカなどの害獣が入らないよう電柵を設置しています。
 電柵とは、電気が流れるワイヤーを張り巡らせ、動物が触れると軽い電気ショックを与えることで侵入を防ぐ仕組みのものです。

 熊にも多少の効果はあると聞きますが、空腹で食べ物を求める熊の場合、強引に突破する可能性もあります。特に秋口は食料が少なく、熊の行動範囲も広がるため注意が必要です。電柵はあくまで「第一の防衛線」。それだけで完全に安心できるわけではありません。

熊スプレーの携行

 最終手段として、熊スプレーを常に携行しています。熊スプレーは、熊が襲いかかってきたときに噴射することで、強力な刺激成分によって熊の動きを止める防御用具です。

 少し値は張りましたが、日本製で噴射時間が長く、信頼できそうなものを選びました。普段は百円ショップで購入したミニ水筒ケースに入れ、カラビナで腰に付けて持ち歩いています。すぐに取り出せるようにしておくのが大切です。

火薬銃と鳴き声スピーカー

 また、どうしても山林に近い場所で作業をする時のために、百円ショップで見つけた「火薬銃」も用意しました。最近はどのお店でも品薄状態でしたが、ようやく8連発のものを手に入れることができました。
 試しに撃ってみたところ、小学校の運動会で使うピストルのような大きな音が鳴り響き、威嚇効果は十分にありそうです。

 さらに、「猟犬が吠える音」を再生できるスピーカーも購入しました。これはモバイルバッテリーに接続して使うタイプで、想像以上に大きな音が出ます。
 熊鈴よりもはるかに効果的だと感じています。夏場に空調服のファンを回すために使っていたバッテリーをそのまま活用できるので、携帯も簡単です。

熊との距離が近づく今

 最近では、報道で「犬を襲う熊」の事例も耳にします。人里に降りてくる熊の増加は、単に自然界の問題にとどまらず、人間の生活にも大きな影響を及ぼしています。

 子どもの頃は、きのこ採りや山菜採りを楽しみに山を歩き回っていましたが、今では農作業どころか散歩すら気を抜けません。
 熊対策は、もう一部の地域だけの問題ではなく、日本全国で考えるべき課題になっています。行政にもスピード感を持った対応をお願いしたいところです。私たち一人ひとりもできる範囲で備えを整え、身を守る意識を高める必要があると感じています。

 

🌼澄んだ秋空の下で~コスモス畑と柿の色づき

 秋晴れの空の下、コスモス畑が一面に咲き誇っています。これまでも何度かコスモスの様子を紹介してきましたが、今回は特に太陽の光を背にした姿がとても美しく、思わずカメラを向けました。青空に向かって咲くピンクや白の花びらが風に揺れ、秋の爽やかな空気とともに農作業の疲れを癒してくれます。

 そして、畑の一角では干し柿用の柿が色付き始めました。品種は「蜂屋(はちや)柿」で、渋柿として知られています。この柿はそのままでは渋くて食べられませんが、皮をむいて吊るし、じっくりと乾燥させることで甘くやわらかい干し柿になります。
 日ごとに色が深まり、オレンジ色の実が枝いっぱいに下がる光景は、まさに秋の風物詩です。

 コスモスの鮮やかな花と、柿のあたたかな色合い。どちらも秋を代表する風景であり、自然の美しさを感じる瞬間でした。写真を撮りながら、秋の澄んだ空気と太陽の光のありがたさを改めて感じました。

 秋の畑は、花も実もそれぞれの色で季節を彩ってくれます。もうすぐ柿の収穫が始まり、干し柿作りの季節になります。秋晴れの日が続くことを願いながら、これからの作業も楽しみにしています。

短形とろろ芋の収穫体験~ねばり芋と姫神芋

 先日は、つるにできたむかごをたくさん収穫し、調理しておいしくいただきました。むかごを楽しんだあとは、いよいよ本体の収穫です。

 4月に定植したとろろ芋(掘りやすい短形の「ねばり芋」と、太くて短い形が特徴の「姫神芋」)を掘り上げました。

 ねばり芋は「短形」といっても、掘ってみると意外と深くまで伸びており、スコップで慎重に土を掘り上げる必要がありました。姫神芋のほうは太めでしっかりとした形をしており、どちらも手ごろな大きさに育ってくれました。

 実際に掘ってみると、見た目や掘りやすさ、そして味わいにもそれぞれ個性がありました。

ねばり芋をおろしてみました~普通の長芋よりも弾力がある

🍠品種比較:ねばり芋と姫神芋の違い

●ねばり芋(短形とろろ芋)
 ねばり芋は、一般的な長芋よりも短く太い形をしています。粘りが強く水分が少なめで、すりおろすと弾力のあるとろろになります。味は濃厚で食べごたえがあり、山かけやお好み焼きのつなぎなどにも向いています。また、比較的病気に強く、収穫もしやすい品種です。

姫神
 姫神芋は、岩手県などで知られる短形の品種で、ねばり芋よりもさらに太く、しっかりとした形をしています。粘りは強めですが、ややなめらかで上品な風味が特徴です。すりおろすとクリーミーな口当たりで、とろろご飯や汁物にぴったりです。栽培期間はねばり芋とほぼ同じですが、やや土の中で成長する力が強く、掘り出す際は丁寧な作業が必要です。

姫神芋(左)   ねばり芋(右)

 春に植えた芋が秋にこうして立派に育ってくれると、本当にうれしいものです。


🍷手作りザクロジュース~秋の恵みをぎゅっと搾って

 先日、ザクロの実が熟したことを記事でご紹介しました。その時は実の数が少なかったため、今年は鑑賞で楽しむつもりでいました。
 しかし、その後せっかくなので少しだけジュースにして味わってみようと思い、収穫したザクロを使って手作りジュースを作りました。

 収穫かごの三分の一ほどの量のザクロの実を使い、中にある小さな赤い粒(果肉)を一粒ずつ丁寧に取り出していきます。
 この作業は少し根気がいりますが、きれいに取り出せると宝石のように輝いてとてもきれいです。

 取り出した果肉はボールに水を入れて軽く洗い、外側の殻のかけらなどを取り除きます。

この外側の殻には少量ながら「有毒成分(ペレットリンなどのアルカロイド類)」が含まれており、大量に摂取すると下痢や嘔吐などを引き起こす可能性があるとされています。そのため、果肉だけをしっかり分離させ、殻の部分が混ざらないようにすることが大切です。

 きれいになった果肉をミキサーにかけ、ザルでこして果汁を取り出します。
 その後、果汁を鍋に移して軽く煮沸し、消毒したペットボトルに注ぎます。自然に冷めたら冷蔵庫で冷やして完成です。

 去年は2リットルのペットボトル2本分も作ることができましたが、今年はわずか300ミリリットルほど。それでも、果汁100%のザクロジュースは栄養価が高く、抗酸化作用のあるポリフェノールやビタミンCなどが豊富に含まれています。手間ひまかけて作った分、一口ごとに自然の恵みをじっくりと味わいたいと思います。

🍷 ザクロの栄養効果について

 ザクロは「女性の果実」とも呼ばれ、古くから健康や美容に良いとされてきました。
主な栄養成分とその働きは次の通りです。

 このように、ザクロは美容や健康を支える栄養素を多く含んだ果実です。市販のジュースでは加糖されていることもありますが、自家製なら果汁100%の自然な甘酸っぱさをそのまま楽しめます。

 

 手間はかかりますが、自分で収穫した果実を使ってジュースを作ると、格別のおいしさがあります。今年のザクロは量こそ少なかったものの、実りのありがたさを改めて感じる時間となりました。